2022/04/05 16:32

出産が大変、と考えていた。
が。
本当に大変なのは
産後、ではないか。

妊婦の時に感じていた
社会保障の不足どころではない。
産後の社会保障のなさは、
精神的、肉体的死亡につながると
この時感じた。

お腹から出て、太陽の光も夜の闇も
何も知らない赤子は、
いつ寝たら良いか
どうやって寝たら良いのか
乳の飲み方もわからず、泣き続ける。
母は何をすれば良いのか、
何が正解なのかを探し続ける。
睡眠時間は得られず、
親は精神的に追い詰められる。

ただでさえ、親族からのサポートを受けられない、
受けない選択をしたものにとって死活問題だった。
区役所からの案内であった産後サポートも
費用がかかり、とてもじゃないが頼むほど経済力がない。
助産師のNさんはそんな中、献身的にサポートを続けてくれた。
しかし、
うまく乳をあげられず、
産後の肥立ちもうまくいかず、
精神的に落ち込み、
元々自尊心のない私にとって
彼からの発言は骨身にしみる痛みがあった。
彼の価値観が自分の軸に置き換わり、
私の存在は、
価値は、
線香の煙のように
細く
いつでも消えそうだった。

料理店を開く、という目標も、
自信も
消えていくようだった。